明治新政府の下、次々政治改革が行われる。中央集権化を進める廃藩置県。税制改革(地租改正)。徴兵制の導入などである。1800年代のナポレオン戦争で国民軍の強さが認められ、武士による職業軍人の世界から国民軍体制への移行が求められた。また、産業革命により、軍艦などの新兵器が登場。軍備にかかるコストは大幅に増加。税収の拡大は重要な明治新政府のテーマとなった。
外交面では、1850年代に徳川幕府が結んだ不平等条約改正のため欧米使節団を派遣。南北戦争後のアメリカでは良い感触をえたものの、植民地政策を進める全盛期のイギリスはこれを一蹴。条約改正は失敗した。一方で台湾出兵により琉球に沖縄県を設置。清と対等条約を締結し冊封体制から脱却。李氏朝鮮を開国させた。当時の清は、60年代の太平天国の乱でへとへとであった。ロシアとも千島樺太交換条約で国境を明確にした。当時のロシアは、50年代のクリミア戦争の報復戦に向けて政治改革の真っ最中であった。
そのような中、徴兵や廃藩置県で職を失った武士は、多くは教師や警察官などの公務員として就職できたものの、不満を抱く武士もいた。彼らは、西郷隆盛が中心となった西南戦争などの反乱を起こした。しかし、これらは明治新政府軍によっていずれも鎮圧された。また、旧武士を中心に国会開設をもとめるデモが盛んにおこった。(自由民権運動)
当時の東京は、文明開化で建物や服装、食生活が西洋化し始めた。汽車が開通し、郵便制度が確立されたのもこの時代である。また、武士は刀を持つことを禁じられ、ちょんまげを切らされた。富岡製糸場(群馬県)などのレンガ造りのたてものも登場した。食生活では牛鍋が登場した。るろうに剣心の舞台はこの時代になる。