2010年代のインド 人民党政権 モディ首相 IT大国インド
9月より、インド史編が始まります。今回は、現在2010年代のインドを見ていきます。
経済 BRICsの一角、IT大国として発展
インドの名目GDPは、2.6兆ドル(日本の53%)である。しかし、現在の成長率は7%あり、10年で2倍になる規模である。その経済成長を支えているのは以下のとおりである。
1.世界第二位の人口
インドは、世界第二位の人口で、10年以内に中国を抜き、世界1位になる予測が立っている。また、人口構成も若く労働人口も増加傾向である。また、年収構成も日本の高度成長期と同じように中間層が多い。そのため、若い労働力と中間層がインドの購買力を高めている。
2.BRICsで海外の資金が流入
大手金融機関ゴールドマンサックスは、2001年経済成長著しい国としてブラジル、ロシア、インド、中国を挙げている。これらの頭文字をとってBRICsと呼んで新興国投資ブームが起こっている。
3.ITに強い技術者が多い
インドは、数学に強い人が多い。そのため、多くのIT企業が研究拠点としてインドを選択している。
外交 パキスタンとの戦い
インドとパキスタンは、現在カシミール地方をめぐり対立関係にある。
パキスタンも元々はインドであった。その後、イスラム教徒を中心としたパキスタンとヒンドゥー教徒を中心としたインドに分裂した。この対立関係の推移については、次回以降も見ていきます。
外交 上海協力機構への参加
現在、世界は米中の関税戦争が注目の的になっている。
そのような中、中国は2001年、中国、ロシア、中央アジア諸国(旧ソ連)の国々で軍事同盟を結んでいる。これを上海協力機構である。
インド・パキスタン両国は、2005年からオブザーバーとして参加。15年に正式加盟をした。
政治 人民党モディ首相
インドは、2つの大きな政治勢力が存在する。国民会議派とインド人民党である。国民会議派は、1947年の独立以降与党として君臨した政党である。日本の自民党のような立場にある政党である。一方、インド人民党は、ヒンドゥー教を重視する政策をとっている。
14年の総選挙で、政権交代があり現在インド人民党のモディ首相が政権を担っている。外交面では、強硬外交の立場をとっている。また、イスラム教徒には厳しい対応をとっている。経済政策では、自由主義政策をとっている。
このころ、日本は
このころの中国は