今回が、イラン・ペルシア史の最終回です。四大文明の1つメソポタミア文明から、前回6世紀初頭にペルシアを支配したメディア王国の成立までを見ていきます。
メソポタミア文明とは
現在のイラクで成立。
月の満ち欠けを利用した太陰暦を採用
粘土板に、楔形文字を書いていた。
紀元前3000年期
チグリス川・ユーフラテス川沿岸にウル、ウルク、ラガシュなどの都市国家を形成
都市国家とは、軍隊や王を持つ都市である。城壁や軍隊(職業軍人)によって異民族から富(余剰農産物)を守っていた。このころになると、王や神官、職業軍人など農業を行わず税金などによって生活するものが現れる。
楔形文字や青銅器が使われる。
紀元前2590年頃 ウル第一王朝
紀元前2371年 アッカド人の支配
紀元前2113年 ウル第三王朝
紀元前2000年期
バビロン第一王朝とハンムラビ王
紀元前1894年 バビロン第1王朝成立
紀元前1792年 ハンムラビ王(紀元前1750年頃、没)
紀元前18世紀頃 ヒッタイト建国
紀元前17世紀中ごろ インド=ヨーロッパ語族の大移動
カフカス地方からインド=ヨーロッパ語族がオリエントへ侵入
ヒッタイトは、小アジア(トルコ)東部へ
ミタンニ・カッシートはメソポタミア(イラク)へ侵入した。
紀元前16世紀、ヒッタイト(トルコ)の侵入とアーリヤ人の登場
紀元前16世紀初頭 ヒッタイト、カッシートに侵入
ヒッタイトは、小アジア(トルコ)方面の部族
鉄製武器を使用したため、世界最強の軍事力を持っていた。
紀元前16世紀初頭 アーリヤ人、ペルシアに侵入
紀元前15世紀初頭 ペルシアのアーリヤ人、インド(パンジャーブ地方)へ侵入
紀元前14世紀、エラム王国建国
紀元前14世紀中ごろ、ペルシアにエラム王国建国
紀元前13世紀末、「海の民」の侵入
紀元前13世紀末に「海の民」が東地中海に侵入。
オリエント西部に大きな影響を及ぼす
ヒッタイト(小アジア<トルコ>)
紀元前12世紀に、ヒッタイトが滅亡
→ 製鉄技術がオリエント全域に広まる。
エジプト(新王国時代)
紀元前14世紀のツタンカーメンの時代に全盛期を迎えていた。
「海の民」の登場により衰退期に入る。
シリア(東地中海)
シリアは、当時エジプトとヒッタイトの係争地であった
ヒッタイト・エジプトの衰退によって多くセム語系民族が登場する。
アラム人
内陸貿易で栄える。アラビア文字の基礎となるアラム文字を使用
地中海貿易で栄える。
アルファベットの起源となるフェニキア文字を使用
地中海全域に植民都市を形成
のちにギリシア人と地中海交易をめぐり争うようになる。
ヘブライ人
紀元前13世紀、モーセに導かれエジプトを脱出
一神教、ユダヤ教を信仰
紀元前1000年期
ヘブライ王
アッシリア帝国
アッシリア帝国、メソポタミアの小国家の1つ
ヒッタイトから鉄製武器の技術を入手
鉄製武器と戦車(馬車)でオリエント統一へ向かう。
紀元前 732年 アッシリア帝国、シリアのアラム人を征服
紀元前 729年 アッシリア帝国、オリエント最大の都市、バビロンを征服
紀元前 722年 アッシリア帝国、シリアのイスラエル王国(ヘブライ人)を征服
紀元前 663年 アッシリア帝国、エジプト新王国を征服
オリエントを始めて統一
紀元前 612年 アッシリア帝国滅亡(4王国時代へ)
アッシリア帝国滅亡により、オリエントは4王国に分裂する(4王国時代)
メディア王国(ペルシア<イラン>)
バビロンの捕囚を行った国
リディア王国(小アジア<トルコ>)
世界初の貨幣を作る
イオニア哲学
エジプト新王国
第26王朝
今回で、イラン・ペルシア史編は終了です。
9月からは、インド史編を始めます。